40歳の終わり頃
「やっぱり子どもがほしい」
という気持ちが強くなった。
周りはもう子育てもひと段落したところ。
もちろん、年齢のことは気になる。
「もう遅いかもしれない」
「今から治療しても難しいかもしれない」
「40代で妊娠できる可能性って、どのくらいなんだろう」
気になって検索しては落ち込み、それでもまた検索する。
当時の検索履歴は、ほぼ不妊治療。
たまに洋服。
たまに夕飯。
そしてまた不妊治療。
治療を始めたからといって、必ず妊娠できるわけではない。
年齢的に簡単ではないことも、頭では分かっていた。
だけどそれでも何もしないまま終わったら、きっとあとから、
「あのとき、やっておけばよかった」
と思う。
そんな未来の自分が、簡単に想像できた。
「あのとき動いておけばよかったのに」
とか、普通に言ってきそう。
それはちょっと嫌だった。
旦那さんの、「もう一度、子供のこと考えないか」の後押しもあり、
やれるところまで、やってみよう。
そう決めて、不妊治療を始めることにした。
すごく前向きで、迷いのない決断だったわけではない。
むしろ、
「本当にこれでいいのかな」
「お金はどのくらいかかるんだろう」
「仕事をしながら通えるのかな」
後ろ向きな迷いばかり。
でも、考えているだけでも時間は過ぎていく。
病院選びの悩み
- どの病院を選べばいいのか
- どんな検査をするのか
- 人工授精と体外受精はどう違うのか
- 何回くらい通院するのか
- 仕事はどのくらい休む必要があるのか
- 費用はいくらかかるのか
調べれば調べるほど、知らない言葉が増えていく。
AMH、AFC、HSG、AIH、IVF……。
急にアルファベットが多い。
ただでさえ不安なのに、英語の小テストまで始まった気分。
しかも、意味を覚えた頃には、また新しい略語が出てくる。
不妊治療、略しすぎでは?
いや、略さなくても分からないけど。
当時の私は、それぞれの言葉が今後の自分にどう関係してくるのか、よく分かっていなかった。
仕事と治療を両立できるのか
私はアパレル販売員として働いていて、
販売の仕事は、土日や祝日が忙しく、スタッフの人数にも余裕があるわけではなかった。
希望した日に、必ず休めるとは限らない。
でも、不妊治療の日程は、こちらのシフト事情をまったく気にしてくれない。
卵胞の育ち方や排卵のタイミングで、診察日が急に決まることもある。
卵胞に、
その日は人が足りないので、来週に変更していただけますか?
とお願いできたらいいけれど、もちろん無理。
卵胞はシフト表を見てくれない。
空気も読まない。
完全に自分のペース。
治療を始める前から、
「職場にはどこまで話せばいいんだろう」
「何度も休んだら迷惑かな」
「治療と仕事、本当に両立できるのかな」
そんなことも考えていた。
不妊治療は、夫婦二人の治療。
でも、いつも二人がまったく同じ気持ちとは限らない。
私は年齢のことが気になって、かなり焦っていた。
一方で、旦那さんには子供が欲しい気持ちがあっても、どこかのんびりで私ほどの焦りはなかったかも。
私の中では、
今すぐ動かなきゃ。
という気持ちがどんどん大きくなっていました。
今思えば、治療を始める前から、私はかなりピリピリしていたかな。
旦那さんからしたら、
え、今の何が地雷だったの?
という場面もあったはず。
え?自分でも分かんないよ。
地雷を設置した本人が、設置場所を覚えていないんだから。
かなり危険。
当時はいろいろな不安が混ざって、常に少しイライラしていた。
あのとき不妊治療をすると決めた自分へ
治療を始めてからは、思っていた以上に、心も体も揺れる日々が続いたね。
期待して、落ち込んで。
少し前向きになって、また不安になって。
感情がとても忙しい。
不妊治療を始めよう。
そう決めたものの、次に出てきたのが、
「で、どこの病院に行けばいいの?」
という問題だった。
不妊治療の病院なんて、それまで探したことがない。
ホームページを見ても、口コミを読んでも、正直どこがいいのかよく分からなかった。
調べれば調べるほど迷ってしまい、
「病院を決める前に疲れてるんだけど」
という状態。
40歳の終わり頃に治療を始めようと決め、実際に通う病院を探しているうちに、私は41歳になっていた。
不妊治療の保険適用が始まるのは、2022年4月から。この時2021年11月。
しかも年齢による条件があり、43歳の誕生日が一つの区切りになる。
タイムリミットは、確実に近づいていた。
そう分かっているのに、病院選びはなかなか簡単ではなかった。
私の不妊治療は、まず病院を選ぶところから始まる事になる。
次の記事では、現役の培養士さんに相談しながら病院を選んだことと、通院後に発覚したまさかの勘違いについて書いていきます。
今回の記録
2021年10月頃|40歳
- もう一度、不妊治療を始めようと決めた
- 年齢や費用、仕事との両立に不安を感じていた
- 通院する病院を探し始めた
この記事は、私が経験した不妊治療をもとに書いています。
治療方法や制度、費用などは、治療を受けた時期や医療機関によって異なります。最新の情報は、医療機関や公的機関の案内をご確認ください。


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